百人一首の歌の順番には、実はとても深い意味があります


百人一首は、大化の改新の立役者として有名な天智天皇の御代から、平安時代後期、武家政治が台頭し、500年間続いた貴族社会が崩壊するまでの、人々の想いや社会世情を描いた一大叙事詩です。

表層的には恋の歌に見えても、その歌が詠まれた時代背景や状況を紐解いていけば、もっともっと奥の深い感情が読み込まれていたりします。

百人一首には、詞書も歌題もついていませんが、それは、藤原定家が編纂するときに、その時点で、迷惑をかけてしまいかねない状況があったりしたため、歌の配列を吟味することで、読み手に推察してもらいたい、という願いがあったのだろうと、ねずさんは言います。

天才歌人 藤原定家が、何の考えも脈略もなしに、ただ だらだらと歌を並べるというのも、考えにくいし、あなたを待っていたら夜があけちゃったわ、というような意味しかないような歌だったら、二千年以上にもわたって人々に愛され受け継がれてくることはない。掛詞などを駆使した三十一文字に込められた真意を知れば、驚きがやってくるという見方には、感じさせられます。

この『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』に描かれた世界を、私なりに紹介しながら、一句一句、じっくり鑑賞し、当時の人々の心を感じてみたいと思います。