初春の令月にして 気淑く風和ぎ、、 新元号「令和」。万葉集も身近になりますね。


梅

昨日4/1に 新しい御代の元号が発表されましたね。

『万葉集』からだなんて、なんておしゃれなんでしょう。

これを機会に、万葉集を紐解く人が増え、

和歌がもっともっと身近なものになるといいですね。

さて、

「令和」の典拠を確認してみましょう。

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新元号「令和」の典拠

出典

『万葉集』巻五。
梅花(うめはな)の歌三十二首并(あわ)せて序

からです。

引用文

初春月 気淑風
梅披鏡前之粉 蘭薫珮後(らんくんはいご)之香

書き下し文

初春(しょしゅん)の令月にして、
気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、
梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き
蘭(らん)は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす

首相談話から

この「令和」には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められております。
「万葉集」は、1200年余り前に編さんされた日本最古の歌集であるとともに、天皇や皇族、貴族だけでなく、防人(さきもり)や農民まで、幅広い階層の人々が詠んだ歌が収められ、我が国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書であります。
悠久の歴史と薫り高き文化、四季折々の美しい自然、こうした日本の国柄をしっかりと次の時代へと引き継いでいく。厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいとの願いを込め、「令和」に決定いたしました。

これからの時代を、よきものにするも悪しきものにするも

私たち一人一人の心構えにかかっていますね。

天平2年(西暦730)の正月13日に、

万葉集を編纂した大伴家持(おおとものやかもち)のお父さん

大伴旅人(おおとものたびと)が、

大宰府の邸宅に客人を招き、

祝宴を開きました。

その時 梅をめで 詠まれた32首に

主人の大伴旅人が序文を添えた、

その序文がこの一節です。

上では該当部分だけ紹介しましたので、

下にこの一節を紹介しますね。

『万葉集』巻五。

梅花(うめはな)の歌三十二首并(あわ)せて序

天平二年正月十三日、師(そち)の老(おきな)の宅(いえ)に萃(あつ)まりて、宴会を申(ひら)く。

時に、初春の月にして、気淑(よ)く風(やわら)ぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす。

加之(しかのみにあらず)、曙(あけぼの)の峰に雲移り、松は羅(うすもの)を掛けて蓋(きにがさ)を傾(かたむ)け、夕の岫(くき)に霧結び、鳥は羅(うすもの)に封(こめ)めらえて林に迷(まど)ふ。

庭には新蝶舞ひ、空には故雁(こがん)帰る。

ここに天を蓋(きぬがさ)とし、地を座(しきい)とし、膝を促(ちかづ)け觴(さかずき)を飛ばす。

言(こと)を一室の裏に忘れ、衿(えり)を煙霞(えんか)の外に開く。

淡然(たんぜん)と自ら放(ひしきまま)にし、快然(かいぜん)と自ら足る。

若し翰苑(かんえん)にあらずば、何を以ちてか情(なさけ)を述べむ。

詩に落梅(らくばい)の篇(へん)を紀(しる)す。

古(いにしえ)と今とそれ何ぞ異ならむ。

宜(よろ)しく園(その)の梅を賦(ふ)して

聊(いささ)かに短詠(たんえい)を成(な)すべし

意味

天平二年正月13日、大宰師の大伴旅人の邸宅に集まりて、宴会を開く。時に、初春の令月(二月)、空気は澄み、風は和らぎ、梅は鏡の前の美女が装う白粉のように咲き開き、蘭は身を飾った衣に香を薫ませたような香を薫らせている。

それだけではなく、明け方の嶺には雲が移り動き、松は薄絹のような雲を掛けてきぬがさを傾け、谷あいには霧がたちこめ、鳥は薄霧の林の中で迷い鳴いている。

庭には孵化したばかりの蝶が舞い、空には年を越した雁が帰ろうと飛んでいる。天を衣笠とし大地を座敷として、膝を近づけ酒を交わす。

人々は言葉を一室の裏に忘れ、胸襟を大自然に向かってくつろげて広げている。淡然と自らの心のままに振る舞い、快くそれぞれが心から満ち足りている。

これを書に表すのでないのなら、どのようにして心の内を表現するのだろう。

中国にも多くの落梅の詩がある。昔と今と何の違いがあろう。

よろしく園の梅を詠んですこしばかりでも短詠を作ろうではないか


素晴らしい景色が心に広がりますね。

1300年以上も前の風景、人々の心、

今の私たちと同じだということに、

改めて驚きます。

そうそう、

この時に、

大伴旅人が詠んだ歌はこちらです↓

我が園に 梅の花散る 久方の
 天より雪の 流れ来るかも

意味

私の庭に梅の花が散っている

まるで天から雪が流れ来るようだなぁ


紙媒体でも活用できるように、ニューズレターに取り上げました。

よろしかったら、ダウンロードしてお使いくださいね。

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