春の野にすみれ摘みにと来し我ぞ 野をなつかしみひと夜寝にける~山部赤人~


春の野に すみれ摘みにと 来し我ぞ 野をなつかしみ ひと夜寝(ね)にける

春の野に すみれ摘みにと 来し我ぞ 野をなつかしみ ひと夜寝(ね)にける

万葉集 巻八-1424番 山部赤人(やまべのあかひと)

★意味★

春の野原にスミレを摘もうと思ってやってきた私。
だけど、野原ってなつかしいなぁ。
一晩原っぱで寝てしまったよ。

山部赤人(やまべのあかひと)

山部赤人(生没年未詳)は奈良時代の大歌人。

聖武天皇(しょうむてんのう)の行幸にしばしば随行し、旅の途中多くの歌を献呈しました。

高市黒人(たけちのくろひと)と共に、「旅の詩人」と称されています。

『万葉集』に長歌短歌合わせて50首ほど収録されています。

『古今集』の撰者である紀貫之(きのつらゆき)も「仮名序」の中で、

柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)と山部赤人を、歌の双璧と呼んで讃えています。

三十六歌仙にも名を連ね、歌の神様として尊敬されてきました。

私感

すみれは食用や染料としても重宝されていた花で、当時の人も摘み草を楽しんでいたのですね。

すみれを摘みながら小さいころの野原で遊びまわったことを思い出して、大地に抱かれているような優しい安心した気持ちになって寝転がってしまう。あぁ、、もう少しこのままでいたい。。

私たちも、そんな風に思うことってありますよね。

山部赤人も同じように感じたのかな、と、千年以上も前の人と今の私たち、同じように感じるのだなぁ、、と親近感を持ってしまいます。

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