『大学』に
心焉(ここ)にあらざれば、
視れども見えず、
聴けども聞こえず、
食らえどもその味を知らず
という言葉があります。
佐藤一斎の『言志四録』にも、似たような訓話が載っています。
視るに目を以てすれば則ち暗く、
視るに心をもってすれば則ち明(あきらか)なり。
聴くに耳を以てすれば則ち惑い、
聴くに心を以てすれば則ち聡なり、
言動も亦同一理なり
★訳★
物事を目で視ているだけでは真相はわからないが、
心でみれば実相が明らかになる。
耳で聴くだけでは真相はわからないが
心で聴けばはっきりしてくる。
これは、言葉や動作でも同じことが言える。